中庭をリビングなどの居室に隣接させると、居ながらにして自然を感じられるうえ、風通しや日当たりの確保などメリットがたくさん。 車の往来の多い国道から少し入った場所に、Wさまは新居を建てられました。間取りは、南北に中庭(パティオ)を2つ配するプラン。プライバシー確保のために外部には閉じていますが、2つの中庭に接する箇所に開口部を大きく設けているため、通風と採光、さらに開放感を満喫できるお住まいになりました。【Wさまの要望】
・プライバシーを確保するために外には閉鎖的だけど、家の中は開放感のあるプランにしたい。
・シンプルでクールな雰囲気の住まいにしたい。【物件データ】
■家族構成:夫婦、子供2人
■所在地:埼玉県
■敷地面積:187m2
■建築面積:118m2
■延床面積:187m2(1階108m2 2階78m2 蔵22m2)
■建ぺい率:59% 容積率: 85%
スクエアなフォルムで統一された外観
ダークカラーとステンカラーでモノトーンにまとめられた外観。ガレージを開けるとご主人の愛車がアクセントカラーに。 モノトーンな色使いとスクエアなフォルムが、シャープで都会的な印象を与える外観です。フォルムはスクエアな形状で統一されていますが、大きさが異なるためリズム感が生まれ、単調な印象を与えません。また、ダークカラーの吹き付けと、メタリックなガルバリウム鋼板との、色・素材使いの対比コントラストも良いですね。ガルバリウム鋼板は耐候性が高いため、最近人気の外装材です。ただ、太陽光を受けると反射して空と一体化してしまい、フォルムが美しく表れないことがあります。その点、外観の中心部分にアクセント的に使用しているこのお住まいは、ガルバリウム鋼板をより効果的に使用したデザインと言えるでしょう。
愛車を眺められる南側のパティオ
パティオに植えた株立ちのシャラが、高原リゾートのような雰囲気を演出。
敷地の南側に配されたパティオです。
「開放感のあるプランにしたい」というWさまのご要望を受け、敷地の南北にパティオを設けてリビングなどの居室を隣接させています。
さらにパティオに植栽を配することで、居ながらにして自然を感じられるような工夫もしています。南側のパティオはリビングに隣接しています。アウトドア家具を置き、セカンドリビングとして気軽に外へ出でくつろげるプランです。またリビングからすぐに屋外ではなく、間に2階部分が屋根となる半屋外空間があります。この空間があることで、ゆるやかに外とつながる印象を与えられるうえ、室内へ入る直射日光をコントロールできる、アウトドア家具の一時置きができるなど、多くのメリットが享受できます。
白を基調とした明るく伸びやかなリビング
リビングはホワイトインテリアを選択、Wさまこだわりの家具が映える。 明るく伸びやかな雰囲気のリビングです。
南側はパティオに、そして北側も土間を経由してパティオとつながっています。両側のパティオまで視線が通るため、内と外とがゆるやかにつながる開放感に満ちたプランになっていますね。土間は、主にお子様が遊ばれるスペースです。リビング、和室、サニタリースペースと隣接しているため、目が届きやすいそうです。中庭への開口部には引き違いの掃き出し窓を設けて、光と風を存分に取り込めるようにしています。またこのお住まいは、リビングを間取りの中心に配して、どの部屋に行くにもリビングを通らなければいけない「センターリビング」プランです。
リビング内に階段を設けていますが、踏み板や手すりのデザイン性を重視したスケルトン階段を選択しています。美しいデザインが空間のアクセントとなるうえ、視線が通りやすいので圧迫感を与えません。
モダンにアレンジした和室
障子には遊び心のある円形のデザインを施して。
リビングに隣接する和室です。
畳の敷き方や障子のデザインなど、リビングとの一体感を持たせるように、あえて和を強めずにモダンにアレンジしています。さらに壁をふかして立体的にすることで床柱をかたどる斬新なデザインが、空間に遊び心を添えています。掛け軸よりも、立体的な花器を置く方が似合うしつらえと言えるでしょう。
【今回のポイント】
屋根はあるけど、壁はない。
「バッファーゾーン」にはメリットがたくさん。
最近の一戸建ては、中庭やウッドデッキ、屋上など、屋外空間を上手く活かした間取りが増えてきました。これらをプランする際に、屋外でも屋内でもない半屋外空間「バッファーゾーン」を設けると、様々なメリットがあります。メリットの一つ目は、屋内に入る直射日光をコントロールできることです。部屋が奥まっている部分が庇の役割を果たすため、特に太陽高度が高い、夏の強い日差しを遮ることができます。
二つ目は、アウトドア家具を置いておくスペースとして適しています。外に置きっぱなしだと雨や日光で傷むのが早いので、家具を長く使用したいときには特に良いでしょう。
三つ目は近所の人が気軽に立ち寄れるスペースになることです。招く側も招かれる側も、室内よりも気軽にコミュニケーションがとれる場になることでしょう。昔の日本家屋では、庭に面する広縁、庇の下の縁側、土間玄関など「バッファーゾーン」が多く見られたものです。これらの良さを見直して、プランに上手に取り入れていきましょう。
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