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07年は何がテーマ?戸建てのGマーク

デザイン性がなければ高品質な住宅とは言えない?!




最近は「子育て」もデザイン性が問われるようにグッドデザイン賞は1957年に通商産業省(当時)が創設した、わが国唯一の総合的デザイン評価・推奨制度。通称「Gマーク」で親しまれ、「デザインを通じて、生活の質的向上と産業の高度化を図る」を目的に創設されて以来、選定してきた総数は約3万点に及びます。最近では時代を反映して、環境への配慮や製品の長寿命化、社会貢献度なども広い意味でのデザインとして評価の対象になっています。Gマーク受賞商品としてPRできることもあり、毎年、受賞をめぐって各社で獲得競争が繰り広げられます。今回は受賞した一戸建て作品のなかでも、ハウスメーカー分野についてみてみましょう。

今年ならではの特徴的テーマ「キッズデザイン」


リンケージ外観

子育て期だけでなく長く住み続けても飽きのこない伸びやかな「ジニアス・リンケージ・ウィズ・キッズ」外観さて、Gマークの常連といえば、18年連続受賞のミサワホーム。今年は子育て住宅商品「ジニアス・リンケージ・ウィズ・キッズ(GENIUS Link-Age with kids)」(建築・環境デザイン部門)と、「涼風制御システム」(商品デザイン部門)が受賞。さらに96年度にグランプリを受賞した「GENIUS蔵のある家」が、ロングライフデザイン賞を受賞しています。18年間で通算35商品、62住宅部品、2施設で受賞しています。
子供部屋

成長に合わせて間仕切り壁でゆるやかにつないだ2つの子供部屋「ジニアス・リンケージ・ウィズ・キッズ」は、開発にあたって子供の行動を観察するなど、プロセスや建物全体としての完成度が高く、子育て期だけではなく長く使えるデザインとして評価されました。同商品は、特定非営利法人キッズデザイン協議会が主催する第1回キッズデザイン賞も受賞。「子供たちが暮らしやすい住まいは、パパ・ママにとっても便利で快適な住まいである」をテーマに、安全性はもちろん、家事をしながらも子供の様子をみることができたり、気配を感じやすい動線、さらには成長に合わせて間取りを変えやすい可変性、家族の触れ合いの空間など、様々な工夫や配慮が盛り込まれています。
サンウエーブキッチン

サンウエーブ工業の食育キッチンは、キッザニア東京や都内の保育園にも導入されている一戸建てではありませんが、もう一つ「キッズデザイン」として受賞したのが、サンウエーブ工業の“食育キッチン”。昨今の家庭で過ごす時間の減少や教育現場での指導不足という社会背景を受けたもの。食育を実践しやすいよう、子供の体にあわせたサイズの「キッズキッチン」や、子供のスペースに踏み台を設け、家族に混じって気軽に料理に参加できるアイランド型の「コラボキッチン」を開発し、新領域デザイン部門賞を受賞しました。では、受賞商品にみるもう一つの大きなトレンド「和モダン住宅」について見てみましょう。

懐かしさが新しい!「伝統住宅の和モダン化」


縁の家内観

土間や軒下空間を設けることで、庭との距離が縮まって自然が近くに感じられる(縁の家)Gマーク受賞のもう一つの常連企業といえば、積水ハウス。今回は、本格的な和風住宅として発売した木造住宅「シャーウッド 縁(ゆかり)の家」で受賞。伝統的な和風住宅を現代的な解釈でまとめた完成度の高さが評価のポイントです。いぶし瓦を載せた緩やかな勾配屋根のある外観は街並みになじみやすく、時代に左右されない不変の美に。建物と庭を一体的に配置することで、光と風、四季の変化を自然な形で取り込むことができるのが特徴です。また、暮らし方に応じて、障子や襖などで部屋を適度に仕切る伝統的で合理的な暮らし方の手法も評価されました。
和美庵とアルジール

対照的な外観の2商品で受賞(左が「和美庵」、右が「アルジール」)もう一つ、町家のモダン化住宅で受賞したのが、ポラスグループ・ポラテックの「和美庵」(わびあん)。江戸時代から都市部の住宅様式だった町家の知恵を多く取り入れつつ、現代の生活スタイルを融合した新しい和の住宅を提案。外観は軒の低い和瓦の屋根が特徴で、居室は格子や障子などの可視性や視線が抜ける間取りにより、適度な距離感を保ちながら互いの気配を感じられるように工夫されています。木・紙・石・草などの自然素材をふんだんに取り入れているのも特徴です。また同社は、無駄なものを削ってシンプルにデザインするという、日本人ならではの感性を生かした商品「アルジール」でも受賞。住み手とともに成長する家をコンセプトとしており、家族の成長に合わせて、間取りなどをアレンジしていける点が「長く住める住宅」として評価されました。

「とことん女性視点」も大きなテーマ


ケーススタディハウス

アメニティアドバイザー近藤典子さんの提案を盛り込んだ主婦視点の住まい(大和ハウス「xevoケーススタディハウス」)あのアメニティアドバイザー近藤典子さんコラボのモデルハウス、大和ハウス工業「xevo(ジーヴォ)ケーススタディハウス」も受賞。このモデルハウスは現在、横浜・神戸・広島にあり、収納術をはじめとした暮らしを楽しむためのアイデアを、住宅デザインに反映させた点が評価されたポイントです。2階で脱いだ衣類を1階までダストシュートで下ろす仕組みや、ゴミの置き場所といった細かな点までデザインし、ともすると工法や性能などを中心に捉えられがちな住まいの提案を、とことん女性・主婦の視点に落としてリアルに提案する住宅が増えているのも、最近のトレンドの大きな潮流となっています。さてでは、ガイドがテレビ番組に出演! そこでも紹介した話題の女性視点の受賞商品を紹介します。

ガイドが日本テレビで紹介!「セレブな女性視点の家」


画像の説明

1階の玄関から直結する女性の書斎アトリエ(住友不動産「J・LADY」)ディベロッパーである住友不動産は、2棟のタワーマンションのほか、一戸建て住宅「J・LADY」(ジェイレディ)でも受賞しました。家族の中で一番長く家にいる女性、特に主婦が快適さや満足感を得られるように開発されたものですが、ディベロッパーらしい高感度なデザインでホテルライクにまとめているのが目を引きます。都市型住宅という性格から、周囲の視線を気にすることなく、囲まれていながらも明るさを採り入れることができる「前庭」なども特徴。また、土間のような半屋外空間を現代風にアレンジした「インナーコート」を設け、ガラス窓を閉めると屋内に、開け放すと気持ちいテラスになる可変性も注目されます。
日本テレビ

ガイドもTVで紹介!1階には玄関から直結する離れのようなアトリエ空間「J・LADYルーム」。ここならお客様も直接通すことができ、最近ブームの「自宅でお教室」もスタイリッシュに演出できます。実は、9月に日本テレビ「スッキリ!!」で放映された最新住宅トレンド紹介にガイドも出演。このモデルハウスも紹介させていただいたのですが、女性のお肌にいいミストサウナ空間があったり、回転収納があったりと、女性にとって至れり尽くせりの提案で驚きました。これからの女性のための家は「家事ラク」というだけでなく、セレブのような極上感が得られる提案が必要なのかもしれませんね。

今年のトレンドをまとめると……


縁の家

年代を問わず、落ち着いた雰囲気が人気の和モダン住宅(受賞した積水ハウス「縁の家」内観)さて、今年の一戸建て受賞作品を総括してみますと、「子育て」「女性視点」「和モダン」といったテーマを強く感じます。「子育て」「女性視点」にしても、主役は「主婦」そして「団塊ジュニア世代」であることは確か。今後も、若い主婦が喜ぶ快適性や利便性を高感度なデザインで演出する技術は、住宅トレンドの大きな柱になっていくものと思われます。さらに団塊世代のリタイアを受けて、熟年期になって味わえる伝統和風住宅のよさ、時代を経ても変わらない「不変の美」や本物の素材をいかに現代風にアレンジするかも、今後の住宅トレンドの一つになりそうです。住宅に限らず、長く愛される商品には機能だけでなく、時代に流されないデザイン、そして目に見えないデザインの良さも内包していることが多いことに気付きます。家づくりを考えるとき、住まいに組み込まれている素材や形が「なぜこのようなデザインになっているのか」と、その背後にある意味を突き詰めて考えてみることも、住まい選びのポイントになるのではないでしょうか。

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