アトピーに合併する病気に、円形脱毛症があります。男性も女性も、理由が分からないままに髪の毛が抜けてしまうのはツライことです。今回は、アトピーに合併して起きる円形脱毛症について説明します。
円形脱毛症とは?
髪の毛が抜けますのでつらい症状です(慈恵医大皮膚科提供)
円形脱毛症とは、名前の通り、突然髪の毛が円形状に抜けてしまう病気です。なかなか治りにくく、再発を起こす傾向もあります。皮膚科を受診される患者の約1~4%を占めていると言われています。原因は様々ですが、「毛に対する免疫」の異常で起こってくるという説が有力です。免疫が関与していますので、アレルギーとの関連が指摘されています。他に、ストレスが原因になるとも言われいます。
単発型(1箇所に脱毛)
多発型(数箇所に脱毛)
全頭型(頭全体が脱毛)
汎発型
に分けられています。最近は、脱毛の面積によって分けることもあります。■発症年齢:10から40歳代にピークがあります。
■男女比は、国や地域によって様々ですが、やや女性に多いと報告されています。
■日本では、4~10月に多いため、新年度に伴うストレスの影響かもしれないとも言われています。
アトピーとの深い関係
円形脱毛症には、「アトピー性円形脱毛症」という病気の名前があるぐらい、アトピーと密接に関係している病気です。円形脱毛症患者の40%以上がアトピー素因を持つと言われ、54%が本人もしくは親、兄弟にアトピー素因が認められます(勝岡先生の報告(1999))。特に、再発しやすく治りにくい円形脱毛症の場合は、よりアトピーや喘息を合併していることが多いと言われています。では、円形脱毛症の治療方法をご紹介します。
円形脱毛症の治療方法
アトピーなどを合併している場合は、アトピーの治療をします。
アレルゲン(アトピーの原因)の除去
抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬などの内服薬
ステロイドの外用・内服
が中心になります。
髪の毛が生えてくるように治療を継続的にしましょう
そして何より、円形脱毛症の場合は心のケアも大事です。ストレスが原因であり、また、円形脱毛症も悩みとしてストレスになってしまうからです。ストレス解消のためには、
さよならストレス! アトピー治療の基本
子供のストレス解消!
を参考にしてください。大人の場合、単発型では、内服と外用が中心です。
塩化カルプロニウム(フロジン液)を塗ります。
グリチルリチンやセファランチン、精神安定剤の内服
ステロイドの外用
多発型や汎発型では、なかなか治りにくいので、様々な治療を組み合わせて行います。サイクロスポリンなどの免疫抑制剤や漢方薬なども使用します。SADBE(squaric acid dibutyleater)による局所免疫療法もあります。SADBE(squaric acid dibutyleater)によって、皮膚に炎症を起こして、発毛を促進する治療です。治療中は、皮膚炎のため、痒みがあり、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服薬やステロイドの外用・内服を併用します。
効果がある例は、1から3ヶ月で発毛が見られ、6から12ヶ月で、全体に硬毛が見られます。ただし、中止すると再発することが多いので、継続した治療が必要になります。このようにアトピーと円形脱毛症は関係が深いので、アトピーをコントロールしていくことも円形脱毛症の治療になりますし、アトピーに円形脱毛症が合併しますので、医療機関で、診断・治療をオススメします。
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