子育ての常識って、
実は「流行」だった!?
「ジョーシキ」に振り回されて、最近疲れてない?
昔、こんな名言がありました。「育児に正解はない。あるのは流行だけだ」。そもそも子育ての「常識」ほど、180度変わってしまうものはありません。「正解」を探してさまよい歩いているうちに、迷子になってしまう母親がいかに多いことでしょう。たとえば「抱っこ」ひとつにしても、現代のおばあちゃんが子育てしていた頃と、今の常識は180度違います。おばあちゃんたちが現役ママだった時代には、「泣いても抱かないで、寝かせておく」「叩いて育てる」のが常識でした。しかし、今それを実践している人はまずいません。おばあちゃんの子育て方法を鵜呑みにし、保健センターなどでうっかり言うと、「虐待」の疑いで指導されかねない時代です。
一つの意見があれば、正反対も必ずある
日本で当たり前の「添い寝」だって、欧米では非常識!
国によっても、育児法は180度違います。たとえば、「離乳食」は日本では細かく段階が分けられていますが、海外の多くの国では「食べやすい柔らかめのものでいい」という程度の認識です。話はそれますが、『はっぴーママ.com』という子育てサイトの「WorldはっぴーママReport」などを参考にすると、国による子育ての「常識」の違いがよく分かって参考になります。育児に煮詰まったときには、他の国の例を参考にしてみると、自分の視野がいかに狭いかを実感できます。繰り返しますが、子育てでまことしやかに言われる『常識』ほど、変わりやすいものはないのです。次のページでは、特にどの辺りの情報に注意すべきか、私なりの考えをお伝えします。
専門家は「立場」で物を言っている
専門家の答えは、ほとんどが「無難」に終わる
子育ての悩みや子どもの症状については、たいてい医師や保健師、保育士などの「専門家」に意見を求めます。しかし、専門家はあくまでも「立場」で物を言っている、ということを覚えておきましょう。たとえば、医師は軽い風邪でも最悪の事態を想定し、「この薬で様子を見て、○日後にまた診せてください」と言います。「たぶん鼻風邪だから、いちいち病院に連れて来なくても自然に治っちゃいますよ」「元気で熱がないんだから、神経質にならなくてもいいんじゃないですか?」とは、内心思っていても口では言えないわけです。保育園・幼稚園でも同じです。先生に「鼻風邪でも元気なら、登園してもいいですか?」と聞いても、「そのくらい大丈夫よ!」とは言われません。「お子さんの健康を第一に考えてくださいね」となります。育児書で書かれている内容も、だいたい同じです。子どもの健康周りの情報は「無難が金」なのです。こうした専門家の意見をマニュアルのように守っていると、仕事や家事の時間が圧迫され、自分の首を絞めてしまうことがよくあります。専門家に意見を聞くときには、状況に応じて判断する柔軟性が必要です。
おばあちゃん世代の
「子育ての常識」は約30年前のもの
「今の母親は……」---これはいちばん意味のない言葉
手近な相談相手として、自分の母親やお姑さんに聞くことも多いでしょう。しかし、この世代の「常識」は約20年~30年前のものである、ということを頭に入れておきましょう。たとえば、おばあちゃん世代が子育てしていた頃は、あせも予防に「ベビーパウダー」の使用が常識でした。私も子どもの頃には、お風呂上がりにパウダーで真っ白にされていました。しかし、今では「ベビーパウダーは毛穴を塞ぐ」という理由から、病院では勧められていません。ほかにも、腹帯、抱き癖、虫封じなど、「当時の常識が今の非常識」になる子育て情報は、山ほどあります。さらに20年~30年もたつと、子育ての記憶も曖昧になっています。特に、「新米ママとしての等身大の気持ち」は真っ先に忘れ、「今の母親は……」という距離感のある発言が目立ってきます。この世代の人の話を聞くときには、これらのことを頭に入れておくと便利です。
あれこれ言う人は
あなたの事情を分かってますか?
母親はあれこれ言われるもの。気にするな!
地域の人や親戚、識者のような「子育て経験のある人」が、何かとアドバイスをしてくれることもあります。参考になる意見もありますが、「雑音」もたくさんあります。たとえば、冬場にベビーカーを押していると「寒空に赤ちゃんを連れ回して……」、逆に夏には「炎天下で赤ちゃんがかわいそう」と言われます。また、子どもに感情的に怒っていると、「ママはイライラしないで」と注意されたりします。たしかに参考になる意見もありますが、そもそもこうした発言は、相手の事情や状況を理解した上で言っているのか、という点が問題です。子どもを預かってくれる人がいなければ、季節に関係なく連れ回さなければならないこともあります。自分のストレスが癒されていないと、子どもをつい感情的に怒ってしまうことだってあります。理想どおりの子育てなんて、誰もできないはずです。こうした事情を踏まえて意見しているのか、それとも瞬間だけを捉えて無責任に意見しているのか、よく見極めながら話を聞くようにすると、参考にできるのか単なる「雑音」なのかを判断できます。
「正解」を求めたがるのはなぜ?
正解を求めるうちに、迷子にならないで!
子育て回りの情報ほど、錯綜するものはありません。なぜなら、そもそも子育てには全員に当てはまる「正解」などないからです。予防接種ひとつとったところで、昔と今、日本と海外とでは考え方がまったく違います。「正解」を求めて奔走する母親の気持ちは、切実です。でも、よく考えてみましょう。正解が欲しいのは、「誰かに決めてほしいから」ではありませんか?誰かに決めてもらえるのは、確かに楽です。でも、それは果たして「自分らしい子育て」でしょうか。現代人は一歩外に出ると、あらゆるマニュアルに従って生きなければならない生き物です。子育てくらいはマニュアル的にならず、自分で選んで自分で決めることに、積極的になってもいいのではないでしょうか?
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