コーデックによる得意不得意はどういった点なのか?また、他のメーカーによって販売されているエンコードソフトを試してみます。
2種類のAVIファイルをFLVに変換する
今回は比較のためにFlashから出力した、無圧縮のAVIファイル2つを用意しました。共にサイズが1024*768px、フレームレートが30fps、長さが10秒、音声なしのものです。動画Aは写真のスライド、写真Bは以前作成した桜の花びらが舞い散るFlashムービーから出力したものです。
この二つの動画を、FLVファイルに変換します。
出力形式はサイズを400*300pxに縮小し、最大データレート(ビットレート)を320bpsとして、動画にあったコーデックを選択します。
動画Aの書き出し前のFlashムービー。写真のスライドになっています。
動画Bの書き出し前のFlashムービー。桜が舞い散るムービー。背景の黒と桜の花びらの色がハイコントラストなところが特徴。
ではFlash Video Encoderを使用して様々な設定でFLVに変換します。
静止画スライドをエンコードする
まずは、前回も登場した「Flash Video Encoder」を使用してエンコードを行います。動画Aは静止画のスライドで動きが少ないことに注目してください。この場合、コーデックは「On2 VP6」より、「Sorenson Spark(H.263)」の方が美しいエンコードを行うことができます。
1.
設定より、ビデオのタブでビデオコーデックに「Sorenson Spark」を選択してください。
2. 同じくビデオのタブに最大データレートという項目があります。今回は全て320キロビット/秒(320kbps)に設定します。
3.
切り抜きとサイズ変更のタブを開いてください。サイズ変更の項目でビデオのサイズ変更を行います。今回は全て幅400px*高さ300pxとしてください。
これでSorenson Spark(H.263)でFLVファイルを出力することができました。低データレートでも静止画像かなり美しく表示されています。
動画AをFlash Video Encoderを使用してSorenson Spark(H.263)で出力した動画。静止状態ではシャープで美しいが動いているときは劣化する。
動画AをFlash Video Encoderを使用してOn2 VP6で出力した動画。全体に少しぼけているが動きへの対応は良い。
動きがある動画をエンコードする
次に動画Bをエンコードします。動画Bは常に動きがあります。そこでコーデックに「On2 VP6」を使用します。
1.
設定よりビデオのタブを選択し、ビデオコーデックに「On2 VP6」を選びます。
これでOn2 VP6でFLVファイルを出力することができました。動きがある動画についてはOn2 VP6の方が優れていることが分かります。
動画BをFlash Video Encoderを使用してOn2 VP6で出力した動画。動きに対応できていて劣化は少ない。
動画BをFlash Video Encoderを使用してSorenson Spark(H.263)で出力した動画。動いている箇所は劣化が激しい。
ではTMPGEnc4.0 XPressを使用してFLVに変換します。
多機能かつ高速性が売りのTMPGEnc 4.0 XPress FLV4
「TMPG」と聞いて古くからのエンコードユーザはピンと来るかもしれません。あまりにも高速な自社制MPEGエンコーダを搭載して一時代を築いた動画エンコーダの最新バージョンが「TMPGEnc4.0 XPress FLV4(シェアウェア 17,800円税込)」です。当時は個人ソフトでしたが、今では法人化されサポート体制も充実しているようです。操作については、ウィザード形式で項目を選んでいくだけで非常に簡単にエンコードを行うことができます。この点はシェアウェアならではと言っていいでしょう。
このバージョンではFLV用のプラグインがあり、それを導入して先程と同様のエンコードを試してみました。
コアなエンコードユーザの間では2passエンコードと言って、複数回に分けてエンコードを行う手法がありますが、このソフトではワンタッチで選択することができます。また、動画サイトにアップロードする場合などは制限ギリギリの容量でエンコードしたいところですが、エンコード後の容量を予測する機能があり、いちいち再エンコードを繰り返す必要がないなどの機能が魅力的です。
動画AをTMPGEnc 4.0 XPress FLV4を使用してOn2 VP6でエンコードしたもの。VP6を使用しても静止画像の画質が良い。
動画BをTMPGEnc 4.0 XPress FLV4を使用してOn2 VP6でエンコードしたもの。画質は非常に良く、動きへの対応も素晴らしい。
動きが速い動画にはVP6、静止画のスライドにはH.263
今回用意した動画は極端な例ですが、各々コーデックの違いだけで大きく出力結果に差がでたことが分かったと思います。ここから更にチューニングしていけば、驚く程高画質な動画を低いデータレートで作成することは可能です。YOUTUBEやニコニコ動画など、人気の動画サイトは常にサーバのデータ転送が限界を迎えており、最大データレートが低く抑えられています。だからこそエンコードに工夫をし、より高画質を突き詰めていくのも良いのではないでしょうか。
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