オーディオPCとしてさらに進化したAPX-2
オンキヨーのオーディオPCが新登場
オンキヨーの新製品は2種類。SOTEC経由で販売される HDC-2.0A と、オンキヨーによる APX-2 です。今回は、APX-2 を中心に、両者の違いについても述べていきます。両製品は、オーディオPCとしては前 に次ぐモデルであり、オンキヨーとしては 以降3機種目の製品です。同時に、オンキヨーによる SOTEC子会社化後初めての発表製品となります。以下、詳しく述べていきましょう。
APX-2 内蔵のデジタルアンプ
APX-2、HDC-2.0Aの特徴
最大の特徴は、PC内にデジタルアンプを内蔵したこと。通常、PCでは、スピーカー側にアンプを内蔵していますが、オーディオ製品ではアンプとスピーカーは別々です。今モデルは、100W+100Wのアンプを内蔵するというオーディオ製品寄りのアプローチをとることで、スピーカーとの構成がより柔軟になり、アンプの分の設置スペースが改善されたことになります。注:前 HDC-1.0 はアンプを内蔵せず、アンプとのセットモデル(APX-1)、もしくはアンプ内蔵スピーカーとのセットモデル(SPX-1)が用意されていました。2番目の特徴は、音質に配慮したつくりをいっそう進めたこと。詳しくは後述しますが、両モデルとも10キロ以上の重さがあるがっしりとしたつくりで、外装・内部とも振動を抑える工夫が盛り込まれています。また、Windowsの標準的な音声機能と別個に音楽を聴くことができます。音楽再生中にメール受信音やセキュリティソフトなどの警告音が混じることがないため、これらの音による「気分ぶちこわし」が避けられます。3番目に、操作面でも独自の工夫を加えています。音楽再生には独自のインターフェースである PureSpace を使い、リモコンでの操作が可能です。Windows Vista には Media Center というインターフェースが搭載されていますが、機能が多く動作がやや緩慢なのが難点。PureSpace はこれを代替するものです。
APX-2の特徴……>>NEXT
CONTENTS
Page1:オーディオPCが新登場!
二重に保護されたHDDケース
こだわりの振動防止対策
APX-2 は、通常のキューブ型PCに近く、やや前後が長い形状となっています。しかし、持ってみるとずっしりと重い。重さは10.7kgもあります。表面は高級感のある仕上がりで、正面右側にはオーディオ製品と見間違えるようなボリューム調節用のつまみ。背面のスピーカー接続用ポートも、オーディオ製品と同等のしっかりしたつくり。このあたりから、オーディオファンの心をくすぐります。APX-2 の機体は、側板にアルミ、天板にスチール材を使うことで非常に丈夫で、振動を抑えるつくりとなっています。また、振動パーツである HDD は、スチール製のベースに緩衝クッションで取りつけられており、かつ ABS樹脂ケースとの間にもクッションを挟みこんで保護しています。静音性にもすぐれ、騒音は図書館内部程度と同レベルの 22dB程度。振動や騒音はオーディオ機能上の最大の「敵」なだけに、この点でのこだわりは、初代オーディオPCである HDC-7 以来のノウハウが十分蓄積されているものと評価できます。
快適に動作する音楽再生モード「PureSpace」
APX-2 の使い心地
音楽再生用のインターフェースである PureSpace は起動も速く快適で、操作も簡単。ただし、ダウンロードによる楽曲購入やCDへの書き込みには CarryOn Music 10 を、DVDの再生にはPower DVD というアプリケーションを使います。アンプの設定用の AMP Controller というアプリケーションも付属し、CDなどの再生時のサンプリング周波数や録音フォーマットなどが設定できます。リモコンの操作感も良好で、PureSpace の起動、HDD内の楽曲やCD、DVDの再生などができます。音楽再生だけの用途なら、マウスやキーボードは不要でしょう。注:HDDの収納構造と音楽関連の付属アプリケーションは、APX-2、HDC-2.0Aとも共通です。
HDC-2.0Aとはどう違う?……>>NEXT
Page2:こだわりづくしのAPX-2
APX-2とは置き方が違うだけに見えるが……
どう違う? APX-2 と HDC-2.0A
APX-2 と HDC-2.0A は、ぱっと見た印象では、「縦置き」「横置き」という設置方法の違いだけのように思えます。しかし、実際はそれ以上の違いがあります。注:HDC-2.0Aには、CPUの違いやスピーカー、モニタの有無によって8つの製品バリエーションがあります。
<HDC-2.0A と APX-2 の違い>
製品名
HDC-2.0A
APX-2
スピーカー
○
×(別売り)
高性能DAC
○
◎
振動防止
○
◎
Microsoft Office Personal 2007
○
×
HDC-2.0A に付属するスピーカーは専用のもので、最大入力100Wと、小型ながらパワーは十分。一方、APX-2 はスピーカー製品を別途購入して接続します。オンキヨーは D-112ELTD など3種を推奨していますが、もちろん、自分で気に入ったスピーカーを選んでも問題ありません。DVD映像を鑑賞するのであれば、サブウーファーを含めた 5.1チャンネル分のスピーカー(6本)を揃えるのが適当でしょう。その場合、同じシリーズで統一した方が、音のバランス上は適切です。DAC(デジタル-アナログ変換回路)は、両者ともデジタルアンプでの採用が多いバーブラウン製。ただし、APX-2 はより性能のよいものが採用されており、SN比は 120dB(HDC-2.0A は 115dB)と、よりノイズを抑えています。振動防止対策については、APX-2.0 は横置き専用とし、外装をより強じんな素材とする(前ページ参照)ことで機体をより安定させています。全体を通してみると、Office が付属する点が典型ですが、HDC-2.0A は PCとしての用途に近く、APX-2 はオーディオ製品寄りということができます。このあたりが、どちらを選ぶかの分かれ目といえるでしょう。
APX-2を楽しむ……>>NEXT
Page3:APX-2とHDC-2.0Aの違い
APX-2 の楽しみ方
APX-2は、やはりリビングルームに置いて楽しみたいオーディオPCです。以下は、筆者のリビングで試用している写真ですが、一定の機器さえ揃えれば、PureSpace とリモコン操作で、ちょっとしたホームシアター感覚を味わえます。注:薄型TVとは DVI / HDMI 変換アダプタで接続。肝心の音質は、安価なデジタルアンプなら逃げ出すほどのクリアなサウンド。e-onkyo music の高音質な楽曲を聴くと、それはよりハッキリします。
APX-2はホームシアター用PCとしても使える
なお、APX-2 は本体と離れた場所から操作することが考えられるだけに、マウスとキーボードもワイヤレス製品が適切。オンキヨーが提供している KM-1W、もしくは Microsoft などの製品に交換すると、より便利に使えます。今後の課題としては、キーボードなどのワイヤレス化とともに、光学ドライブの問題があります。次期モデルでは Blu-ray Disc ドライブの採用を望みたいところ。また、オーディオ寄りのユーザーへの訴求という点では、(欲ばりですが)Super Audio CD や DVD Audio への対応がほしい。PureSpace と CarryOn Music の統合も課題でしょうか。それにしても、HDC-2.0A と APX-2 はオーディオPCとしての熟成度を増した、完成度の高い製品です。良質なデジタル音楽を楽しみたいユーザーにとっては、すぐれた選択肢といえるでしょう。<APX-2 の仕様>
製品名
APX-2
価格
約250,000円
CPU
Core2 Duo T5500(1.66GHz×2)
メモリ
1GB(DDR2 667)
HDD
500GB(SATA II)
光学ドライブ
DVD±R DL対応
グラフィックス
Intel 945GM Express(内蔵)
モニタ
別売り
TV機能
なし
(HDC-7)
前のスレッド :いろいろ使えるTime Capsule... || 次のスレッド :作成したソフトで起動したい!...
