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安いだけの小型軽量パソコンを買う前に


が日本でも販売されるなど、安くて軽いB5ノートが注目されている。
半導体最大手のインテルは、そのような安くて軽い小型軽量製品向けのプラットフォーム「Centrino Atom」を2008年第二四半期にリリースする。これは、ノートパソコンに使われるCore 2 Duoより機能を押さえながら、最新技術を採用し小型軽量製品向けに特化された半導体だ。
これを採用したネット接続端末は、従来より高機能ながら小型軽量になる模様で、2008年春以降は安くて軽いB5ノート未満の製品ラインナップが充実することになるだろう。
そうなると注意しなければならないのが、2008年第一四半期までに発売された価格が安く軽量な製品との機能差だ。

インテルのAtomおよびCentrino Atomのロゴ
一部の低価格製品は、ニコニコ動画やYouTubeなどのFlashを使ったWebサイトが満足に動かない程度の性能しか無いものがある。Centrino Atomを使った製品がどれくらいの性能を出すのかはまだわからないが、一般的に使われるFlash程度なら問題なく動作するくらいの性能を目標に開発されているようだ。
そうなると、単に価格が安いからと言うことで低機能の小型製品を選んでしまうと、1年もしないうちに陳腐化してしまうのは確実。
それもふまえて、
今使える手軽な小型PC
として低価格製品を選んでいるなら問題はないが、購入者のブログなどをみてみると、性能はともかく、単に安い小型軽量ノートパソコンとして購入してしまっている方が意外に多いのが気になる。
そのような方の多くは、数年使うことを想定して選んでいるのだろうが、Centrino Atomが登場することで小型軽量のネット端末市場が切り替わる時期なだけに、本当にそれでいいのかじっくり考えた上での製品選びが必要になるだろう。
昔からノートパソコンを持ち歩いている方はともかく、最近になって安いのが出たから購入するような方の多くは次のような用途で選んでいるのだろう。
通常のB5ノートは20万円前後とそこそこ高いが、バッテリ駆動時間なども含めそこまで高機能でなくてもいいので、価格が安く気軽に持ち運べる製品。

出先でちょっとWebサイトをみたり、メールのやりとりや、Office関連文書を確認するような使い道だろう。
それだけの用途ならどんな低価格製品でも問題なく使えるが、前述したニコニコ動画などは比較的性能の高いハードウェアも必要で、2008年3月現在売られている低価格PCでは動作が難しい物も多い。今のところそのような制限があるのは一部用途のみだが、AdobeのAIRやマイクロソフトのSliverlightなど、よりリッチなネットアプリケーションや動画配信サービスが普及する傾向にある。
近いうちに動作が難しいネットサービスが増え、出先でWebサイトをみるような用途でも不便になる可能性がある。
また、単にWebブラウズ・Office文書の処理程度の用途なら、iPhone・iPod touch、携帯電話などで現在でも制限がありながらも可能だし、Centrino AtomがターゲットとするMID(Mobile Internet Device)などのノートパソコンより小型のネット端末でできるようになるのは確実。
ちょっとした用途なら高価なB5ノートを選ぶ必要はなくなるのである。

基本的なネット端末としてなら、小型軽量の製品でも問題ないだろうが、インターネットの様々なサービスや、コンピュータを使った新しいアプリーケーションなどは、パソコンで使えるものがベースとなるのは当分変わらないだろう。
よって、現時点で平均的な機能を持つパソコンを購入しておけば、数年は新しい機能も利用できるだろうが、低機能のものを買った場合は今はよくても、数年後にはほとんど使い物にならないものになりかねない。
もしもB5ノートなどパソコンとしての機能が必要なら、用途にもよるが、低機能な低価格製品ではなく、価格はそれなりでもフル機能の製品を選ぶべきだ。

フル機能B5ノートを選ぶ


何に使うかにもよるが、ネット接続から、Office文章の編集、PowerPointなどプレゼンソフトの利用、デジカメ画像の編集、DVDビデオの鑑賞など、パソコンで利用できるほとんどのことに使えるフル機能B5ノートはそれなりに高い。
新品でも特価で10万円程度にまで落ちることもあるが、20万円前後が平均的なところだ。
このクラスの製品は、A4ノートなどの機能を小型の筐体に詰め込んだものだ。バッテリ駆動時間を長くするために低消費電力にしたり、壊れにくく軽い筐体にするなど、利用している部品のコストも高く販売価格も高くなる。
一方、現在販売されている低価格製品は、小型だが、機能や性能を押さることで、価格を抑えている。
価格が低く、性能も低い製品は、今はとりあえず問題ないかもしれないが、近いうちに登場するだろうより手軽なネット接続端末の登場でその立場も中途半端になる。
それでも、今の性能で十分と考える方には問題はないが、もう少し高機能なものが必要になった場合は、買い換えるしかなくなる。当分、何の問題もなくふつうに使える製品を選ぶならば、フル機能が利用できる製品を選ぶべきだろう。
フル機能搭載軽量ノートパソコンの例
NEC LaVie J
富士通 FMV-BIBLO LOOX R
東芝 dynabook SS RX1
ソニー VAIO type T
松下電器 Let'snote
DELL XPS M1330
HP HP Pavilion Notebook PC tx2005/CT
Lenovo ThinkPad X300
Apple MacBook Air
など

B5ノートはこれからどうなるか


無線接続環境が充実することで、携帯電話がここ10年ほどで全世界で普及したのと同じように、Centrino Atomなどを利用した小型端末市場は急激な成長も予想される。WiMAXなど無線接続環境が普及することで、それもさらに加速する可能性がある。
通常のパソコンはこれからも利用されるだろうが、1kg前後のB5ノートはこれらの間に挟まれて中途半端な位置づけになりかねない。
ネット接続も携帯電話の高機能化でこれで十分と考えている人も多いし、今まではPCが必須だったiPodもiPhoneやiPod touchでは、楽曲購入までその端末自体で可能になっている。
Centrino Atomを利用した小型端末は、携帯電話よりも高度で、ノートパソコンより持ち運びやすいネット接続デバイスとして登場するだろう、ほかにもNECはホームサーバーと小型端末を企業などで使われているシンクライアント風に使用できるという新コンセプトも打ち出している。
そうなると現在のB5ノートがどのような位置づけになるのだろうか。
パソコンの小型版としては、B5ノートは消えないだろうが、価格も安く、より小型なMIDやUMPCは今までB5ノートでは大げさと考えていた方に受け入れられ、今までB5ノートを選んでいた方もCentrino Atomに移行することもあるだろう。そうなるとB5ノートのシェアは減る一方になる可能性もある。
インテル Centrino Atom
インテルのAtom採用で製品化予定の松下電器タフブック
小型の機器もハードウェアとしては良いものができたとしても、ソフトウェア面ではどうだろうか。小型機器にどんなOSが使われるかはまだわからないが、ウィルコムや松下電器が発売を予告しているAtomプロセッサを採用した製品はWindows Vistaを入れるとしている。タブレットPC機能がOSに組み込まれているとはいえ、正直言ってWindows Vistaが使い勝手の面でこれらの小型機器向けOSに向いているとは思えない。
ただ、一般的なPCのソフトがそのまま動くという利点はあり、そうなると従来のB5ノートの位置づけが微妙になる。
現在販売されている20万円前後のB5ノートや、低価格製品も用途に合うなら悪い選択ではないが、小型のネット接続端末は2008年の春から1、2年は様々なコンセプトの製品が登場し選択に困るようなことになりそうだ。
選択しに困るほど様々な製品が出るのは消費者としては悪いことではないが、選択が今まで以上に難しくなるのは間違いがなさそうだ。
インテルAtomプロセッサ

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