AMDは、2008年中旬に登場するノートパソコン向けのCPUとプラットフォームの概要を発表した。
プロセッサのコード名は「Griffin」、プラットフォームのコード名は「Puma」となる。
AMDのAthlonなどを使用したパソコンは、IntelのCore 2等を使用した物に比べると、HyperTransportやCPU内にメモリコントローラを内蔵している点など、アーキテクチャ上の利点も多い。なによりユーザーにとってうれしいのは、よりリーズナブルな製品が多いと言うことだろう。
しかし、ノートパソコンではDELLが2006年に始めてAMD製品を採用するなど、その採用割合も少なく、バッテリ駆動時間などの付加価値が高い製品ではIntelに負けているのが現状だ。
そんなAMDも、2006年秋にはビデオチップメーカーのATIを買収するなど、将来に向けての布石は着実に打っており、2009年にはCPUとビデオチップを統合したFusionを投入するという。
そのFusionへの中間点となるのが、今回の発表されたGriffinとPumaだ。
Griffin
Griffinはコード名で、2004年に同社内に設立されたJEL(ジャパン・エンジニアリング・ラボ)が携わった最初のモバイルに特化された製品だという。
2008年中旬に登場のPumaプラットフォームに搭載されるCPUとなるようだ。
製造プロセスは65nmで、同時期のIntelが45nmに移行していることを考えると若干の遅れも感じるが、SOI技術(Silicon On Insulator)を使用しているため単純にプロセスルールだけでは比較できないという。
Griffinには他社に無い、いくつかの機能がある。特徴となるのが、2つ搭載できるコアと、オンダイのノースブリッジをそれぞれ独立してコントロールすることが可能だという。
これにより、2つあるコアのそれぞれを独立して管理できるため、周波数と電圧をそれぞれ柔軟に可変させることが出来る。これにより電力とパフォーマンスの管理がより柔軟に出来るようになる。

独立した周波数管理
HyperTransport 3を採用するが、これもx16,x8,x4,x2,停止と可変させる事が可能。

HyperTransport 3
Puma

Pumaのアーキテクチャ
PumaではチップセットとしてRS780MとSB700が使われるが、これもさまざまな特徴的な機能がある。
HyperTransport 3やPCI Express Gen2の採用。L.F.B(ローカル・フレーム・バッファ)採用によりバッテリ駆動時間の向上など。
さらに、バッテリ駆動時間とパフォーマンスを両立させる新技術としてPowerXPressも採用される。
これはACモードとDCモードがあり、DCモードではチップセット内蔵のGPU、ACモードでは外部GPUを使用する。これをリブートなしでOS起動中に一瞬で切り替えが可能だという。また、RS780Mに内蔵のGPU機能はDirectX 10に対応する。

PowerXPress
他にもHyperFlashで、NAND Flash技術にも対応するが、他社のようにメモリコントローラーやFlash自体で決められた物を使用する必要はなく、採用メーカーには裁量の幅が大きい。
これからに期待
これらの新機能を搭載した製品が登場するのは2008年中旬。残念なのはこの点につきる。
この時期にIntelはプラットフォームとしてMontevinaへと移行し、CPUのアーキテクチャもNehalemで刷新される。さらに、AMD自身も2009年にはFusionを投入と、2008年から2009年にかけて、さまざまな革新の時期となるため、現行の延長上では興味深い機能ではある物の、1年後の2008年中旬に登場する製品が魅力的かどうかはまだわからない。
もちろん、Intelの45nmプロセスやアーキテクチャが変更されるNehalemも、実際に量産した場合にうまくいく保証も無いが、ハードウェアの機能向上は確実なものだろう。
一方、OSや各種ソフトは互換性などさまざまな問題があるが、ネット関連の技術は進んでいる物の、肝心のOSの機能向上などはかなりゆっくりとしたペースだし、ここ何年かで劇的に機能向上したソフトもほとんど無い。
ハードウェアの機能向上はもちろん歓迎だが、ソフトウェア面での向上も期待したいところだ。
AMD
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