Windows Vistaの新機能は多いが、どこかで見たことのあるような物や、従来からある機能のブラッシュアップなど、目新しいとは言い切れない物が多かった。
2007年3月9日に発表のASUS W5Feは、Windows Vistaの新機能の中でも、他のOSが採用しておらず、最も目新しいWindows SideShowに対応した世界初のノートパソコンだ。
Windows SideShow
Windows SideShowはVistaのサイドバーガジェットのような、さまざまなメッセージをパソコンの液晶パネルとは別のサブディスプレイに表示することが出来る。
メールの新着表示、音楽リスト表示・再生、簡単なゲーム、時計など様々な情報を表示・使用することが可能な新機能だ。
機能は目新しいが、ハードウェアの対応も必要となるため、今回の製品が第一弾となった。
今後、この機能を活用した製品が多数登場するだろうが、各メーカー研究中のようで、普及まではまだ時間がかかりそうだ。
しかし、SideShow自体に技術的な制約は少なく、やろうと思えばさまざまな応用も考えられる。
応用範囲が広いのも、面白い物をつくるには難しくなるようだが、ASUS W5Feのようにサブディスプレイを天面に固定するのではなく、切り離すことも可能だし、何らかの無線技術を使うことも可能だ。
また、携帯電話やリモコンにこの機能を組み込むことも可能で、今後の発展次第では今まで思いつかなかった面白い使い方も考えられるだろう。 そんな新機能を真っ先に搭載し、昨年日本市場にも参入しているASUSの戦略および新製品をみてみよう。
ASUS W5Fe
W5FeはSideShow対応で、12.1型ワイド液晶、DVDスーパーマルチドライブを搭載した小型機種。前述したようにSideShow機能を天面部分に採用し、ノートパソコンを閉じた状態でもさまざまなことが可能になる。
具体的に何が出来るのか、ソフトも含めまだ公開されていない部分もあるが、SideShowデバイス自体に1GBのフラッシュメモリがあるため、画像や音楽などをキャッシュとしてここに保存してあれば、PCを起動しなくても再生が可能になるだろう。
W5FeのSideShowスペック
プロセッサはNVIDIA PP5024 dual ARM7TDMI。2.8型(320×240)液晶搭載。フラッシュメモリ 1GB。
ノートパソコンの機能としては、一般的な12.1型ワイド液晶搭載機より一回り大きく305mm×220mm×26.8/37.5mm。重量は1.7kg、大容量バッテリ時1.9kgとなっている。
バッテリ駆動時間は標準バッテリで1.5時間、大容量バッテリで3時間とバッテリ駆動時間にこだわる機種ではないことがわかる。
これ以外の機能として、Webカメラ。無線機能でBluetooth、IEEE802.11a/b/gなど無線機能なども充実しており、通常のノートパソコンとしては機能に不足はない。
天面部分にあるSideShowデバイスを試しに使ってみたい方や、検証用に使うには良いかもしれない。価格も22.5万円程度と高すぎない価格に設定されている。
時計を表示したところ
SideShowのメニュー
ASUS U1F
U1FもW5Feと同じように今回加わった新モデル。
LEDバックライトを使用した薄型液晶パネルを採用し、薄型軽量機で重量は1kgから。
ASUSは、日本市場で革張りなどプレミアム感のある製品を中心としたラインナップだが、U1Fも革張りのパームレストや、ピアノ調の天面など高級感のある筐体。
重量は1kgと軽量だが、バッテリ駆動時間が3時間。大容量バッテリ搭載時は1.2kgで6時間と、国内メーカーに比べると今のところ駆動時間は負けている。しかし、6時間程度あれば必要十分な駆動時間でもあり、バッテリも標準と大容量バッテリの2種類、外付けの光学ドライブも同梱するなど、価格が27万円程度と高いだけのことはある。
セキュリティ機能も指紋センサー、TPMチップなどが搭載されている。
ASUS S6Fm、VX2
ASUS VX2
ASUS S6Fm
革張りのB5ノートS6FmはWindows Vista Home Premium。ランボルギーニと共同開発のVX2はWindows Vista Ultimateを搭載した。
VX2はドット抜け保証のZBDサービス、映像エンジンSplendid、ID入りプレートなど、S6Fmは手作りによる革張り、バッテリ2本搭載など、前機種の利点をそのまま引き継いでいる。
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国内シェアはどう変わるか
ASUSはマザーボードの世界総生産量の1/3を製造し、国内でもマザーボードなどPC部品で有名だが、金額ベースではノートパソコンが最も大きくなっている。
これはノートパソコン自体が価格が高い事もあるが、ASUS内ではノートパソコンなどの部品も非常に重要なビジネスになっている。
特にノートパソコンは、世界的に成長著しい分野であり、上のグラフによれば、伸び率が他社と比べても圧倒的に高い。この調子でいけば数年以内にシェアも伸ばすことになるだろう。
昨年は、日本国内でトップシェアのNECを全世界の出荷実績ではASUSが上回った。
先日、デスクトップPCに参入し、企業向けでは日立に製品も供給することになったHPや、Acerなど、海外でシェアの高いメーカーが続々と日本へ本格参入しており、各国内メーカーにとって驚異となるのは確実だ。
ASUS自体、プレミアム感のある製品で国内市場の足場固めをしている段階で、それが一段落すれば、低価格機種なども投入してくるだろう。
他社が採用していない新機能を真っ先に対応したり、革張り仕様やランボルギーニデザインなどの特徴的な製品が売れるようなら国内メーカーも追従するだろう。しかし、何が売れるのかユーザーの好みもつかみづらくなっており、国内メーカーはもちろんのこと、海外メーカーも国内シェアを上げるのは簡単ではない。
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