映画に登場する魅力的な迷宮
「迷宮」あるいは「迷路」という響きはそれだけで人を惹きつけてやまない蠱惑的な魅力があります。
ヒッヒッヒ・・・ ワシら魔法使いの世界へよういらした。これからラビリンスへそなたを案内しようぞ。準備はよろしいかな?
双六屋の好きな映画の一つに『ラビリンス 魔王の迷宮』という作品があります。魔王ジャレスによって弟を連れ去られてしまった主人公のセイラ。
魔王のいるキャッスルは大迷宮の最深部に位置しており、セイラは弟を取り戻すために幾多の罠と仕掛けが施された危険な迷路に挑んでいきます。
またディズニーアニメの『ふしぎの国のアリス』や、ホラー映画の傑作『シャイニング』などは、クライマックスに迷路が登場し、物語の盛り上げに一役かっています。最近では『CUBE』という映画が、現代版の大迷宮からの脱出がテーマとなっています。
人はラビリンスに魅了される生き物だ
もちろん、ラビリンスは自分で体験しても楽しいもの。今でこそ下火になりましたが、一昔前は日本中に巨大迷路のアトラクションが登場し、実際に迷宮体験をした方も多いと思います。
ただの迷路じゃと? たわけめ! この迷路の秘密を知っても同じセリフを吐けるかのぅ・・・
これほど魅力的なモチーフである「迷宮・迷路」をボードゲームが放っておくはずがありません。実際すでに迷宮を見事にゲームに落とし込んだ傑作があります。それが『マスターラビリンス』なのです。
タイトル:マスターラビリンス
原題:MASTER LABYRINTH
プレイ人数:2-4人
プレイ時間:30分位
ボードに仕掛けられたトンデモナイ仕掛け!
ホホホ、ワシらは地下迷宮に散らばっている魔法の材料を集めるのが目的じゃ。さて、いよいよこの迷路の秘密をご披露しよう
マスターラビリンスでは、プレイヤーは魔法使いとなり、迷宮内に散らばっている魔法のレシピの材料を獲得してまわるというゲームです。
が、このゲームの素晴らしさは、そのタイトルどおり「ラビリンス」そのものにあります。迷路は7×7の合計49ある通路タイルで構成されています。しかし、このスクエアに収まらない1枚のタイルが手元に残ります。コレは一体?
余ったタイルが生み出す驚くべきの秘密はこちら→
刻一刻と姿を変える通路! この迷路は生きている
タイルが押し込まれるたびに迷路は生きているがごとく変化していくのじゃ!
プレイヤーは、自分の手番になると、この余っているタイルをボード外周の一部から押し込むことができるのです!!! すると縦(あるいは横)一列全体がタイル1枚分だけスライドすることになります。
このアクションによって生まれる効果は絶大です!
たった今まで行き止まりだった通路が急に拓けたり、あるいはライバルの魔法使いを袋小路に閉じ込めたりすることができます。変幻自在の迷宮を舞台にし、魔法使いたちのレシピ材料の争奪戦がはじまります。
双六屋としては、このタイルを押し込むとき、魔法使いが呪文を唱え、魔法の力によって地殻変動を起こし、迷路の経路を変えているようなイメージです。よって通路をスライドさせるときは「ゴゴゴゴゴゴー!!!」と、地鳴りの効果音を必ず口にしてしまいます。
パズル的な知的興奮とテーマ性の合致!
このゲームでは自分が狙っているレシピの材料と、自分の魔法使いの位置から、一見すると通路がとても繋がらないように思えることが良くあります。しかし、タイルを押し込むというたった一つのアクションによって思わぬ経路で繋がったときは「よっしゃ!」と思わず叫んでしまいます。
ましてや、その経路に他のプレイヤーの誰も気がつかなかったのであれば、その優越感で顔がほころばずにはいられません。
魔法のレシピに魔法の材料のチップ。魔法の杖を使えば、自分のターンに2回タイルを押し込むことができるのじゃ!
幸いこの迷路には、命を脅かすような危険はありません。またパズル的な要素はありますが、ルール自体は極めてシンプルであり、小さなお子さんでも十分楽しめます。
何よりもボードやカードのイラストが良い! ラビリンスという言葉から喚起されるイメージを裏切らないファンタジックでアーティスティックな画が施されています。それもそのはず、このゲームは1991年のドイツ年間ゲーム大賞の美術賞を受けている作品。
テーマとギミック(仕掛け)とイラストとが高次元で融合しており、マスターラビリンスは誰しもが迷宮の魅力を十二分に堪能できる、極めて優秀なボードゲームといえます。
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